オランダの小学校 Part 2

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Part 1のつづきです。
あまりに初日から楽しそうにする娘。

「なにがそんなに楽しいの?」

とざっくり聞いたところ、語りが止まらなくなった娘を見て、私も夫も目を見合わせて感心しました。
日本の小学校には4月〜7月までのまでの1学期間は通っていたことから、オランダの学校との違いを比較しながらインタビューしてみました!

Q なにがそんなに楽しいの?

ーだってね、ずっと椅子に座って先生の話聞くだけじゃないんだもん!!

Q (日本の)N小学校とは違うの?

ーN小学校では、体育じゃない時は一日中ね、机に座っとかないけんやん。

Q 教室の中はどんな感じ?

ーカーサ・デ・バンビーニみたいにね、教室中を自由に動き回れるの。座りなさい、とか言われないよ。

Q どうやって勉強するの?

ーこっちではね、何を勉強するか、自分で決めるんよ。N小学校では、先生が決めるやろ。これしなさいって。カーサ・スクールでは、自分でこれをするって決めてね、レッスン受けたり、友達としたりするの。ひとりでするものも、あっていいの。お互いに教え合うのもあるの、英語とかね。

Q 給食はどうしてる?

ーカーサ・スクールでは、自分の分は自分で用意して、お友達と一緒に食べるよ。片付けも、自分でする。N小学校ではさ、当番さん以外は座ってじっと待っておかなきゃいけないんよ。当番さんから順番に配られるのをずっと待つの。めちゃ時間かかって暇なんよね。伝ったらいけないし。

Q 待ってる間何してたの?

ーテレビ見せられるんよ。これ見て静かに待ちなさいって。

↑これが一番衝撃でした。しかも食事中はテレビがついたままだそう。テレビ見ながら15分程度で食べないといけないらしい。家でテレビを見ながらの食事はあり得ません。コロナ対策の一環でしょうか。。。改善を祈ります。

Q そっか、他の教科はどう?体育とか。

ーこっちはね、上のお兄ちゃんお姉ちゃんが一緒だから、めちゃ難しくて面白いんよーー!追いつけんのよね。N小学校では「スポーツ」はないやろ。「たいいく」はあるけど。(←何かが違うらしい。)「たいいく」はすることが簡単すぎて面白くなかったんよね。チャレンジがないんよ。

 

という一連のインタビューでした。

6歳の子どもが、これほどまでに分析できていること、そして判断しているという事実。

日本では、子どもを、いわゆる「子ども扱い」してその思考を奪っているように、娘の話を聴きながら感じました。

隣で聞いてた夫が「うわー(N小学校)ないね。子どもが『育つ』環境じゃないね。」と言っていました。

娘が生まれた時から、モンテッソーリの教育観で子育てしてきた私たち。

子どもは何もできない、知らない存在ではなく、自ら成長していく存在。

関わる大人が、この子どもの「自己教育力」を信じられるかどうかが大きな鍵になると思っています。

カーサ・スクールの通園のしおりにももちろん書いてありました。

発達段階の第二段階に足を踏み入れた子どもたち。6歳までの姿とはうって変わって、次のような発達特性をもつようになります。

・身体的に強くなり、簡単には病気にかからなくなり、精神的に安定する(〜12歳まで)

・知性と想像力が発達し、目の前に見えないものを知りたがる。

・それまであった吸収精神は消滅し、理由付けの精神が働く。何事にも「なんで?(why)」「どうやって?(how)」が止まらない!

・社会がどのように回っていて、社会における「役割」意識するようになる。どんどん外に出て、その分野の専門家から学びたい。

・社会性を育み、同年代グループ(peer)での活動が大切になる。ルールやリーダーシップのあり方を理解する。

・問題が起こった時にどのように他者を傷つけずに、自分たちで解決するかを考える

・道徳観が強くなり、正しいことと間違っていることをはっきりさせたい

・自分自身の活動と仕事によって導かれ、そして今の自分の実力よりもちょっと難しいものへチャレンジし、勇敢に挑む。だからこそ、

・仲間や、先生に自分の「ヒーロー像」が必要になる。(いい先生との出会いは一生もの!)

・知識への枯渇はこの時期が一番著しい。

 

いかがですか?

そんな時期に、決められたカリキュラムを、決められた量で、決められたやり方しか与えられない教育環境は、とても残念だと思います。

「思考停止」人間の量産、産業時代の教育からの脱却を目指して。

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